小児科・小児アレルギー科 診療情報

小児に関する様々な情報をお届けします!

母乳にアレルギーの予防効果はなし、でも・・・(2019/ 3/ 11)

「赤ちゃんの授乳と離乳食に関する国の指針」に、母乳にアレルギーの予防効果はないことが盛り込まれるとのニュースが3/8付けで流れました。母乳に関しての正確な情報が公表されるのは良いことですが、アレルギーの予防効果が無いからといって、その他の母乳の様々なメリットはけっして揺るぎません。なんと言っても、赤ちゃんにとっての最高のご馳走は母乳ですから、母乳が十分出ているのに、あえて人工乳をあげる必要は全くありません。外出先に哺乳瓶を持って行く必要は無いですし、きれいなお湯もいりません。そしてなんと言っても母乳はただです。母乳至上主義が行きすぎて母乳が十分出ないお母さんに負担をかけてはいけませんが、母乳が一番であることは忘れないようにしましょう。母乳が足りない場合は、迷わず人工乳で補いましょう。  先頭に戻る                                                                                              

ステロイドは怖い?(2019/ 2/ 19)

確かに、いわゆるステロイドは点滴や内服で全身への投与を長く続けると、必ず副作用が出てきます。しかし軟膏などの局所的な投与の場合、全身的な副作用はほとんど起こりません。炎症のためバリア機能が壊れている皮膚を回復させるにはきわめて有効な薬剤です。ただし、全く副作用が無いわけではありません。長期間ステロイド軟膏を塗り続けていれば、皮膚が薄くなるなどの副作用が出てきます。したがって、必要な場所に、適切な強さのステロイド軟膏を、必要な期間使用する事が大切です。ステロイドを怖がって中途半端に使用すると、かえってステロイドの使用量が増えていき、副作用がより強く出てしまうことになります。是非、医師の指示に従って正しくステロイド軟膏を使用して下さい。  先頭に戻る

アトピー性皮膚炎治療のポイントはスキンケア!(2019/ 2/ 7)

皮膚は体を包み、体内から水分やタンパク質などが出て行ってしまうのを防ぐと共に、体の中に害になる物が入ってこないように防いでいます。そう、皮膚はバリアの役目をはたしているのです。アトピー性皮膚炎の場合、皮膚に炎症が起こり痒みから掻いてしまうなどの理由でバリア機能が破壊されてしまいます。すると皮膚からアレルギー反応を起こす物質がたやすく体内に入り込み、症状が悪化します。悪化すればバリア機能はさらに失われ、症状がまた悪化するという悪循環に陥ります。この悪循環を絶つにはなんと言っても肌の状態を正常に戻すスキンケアが必要なのです。スキンケアの中心は軟膏やローションなどの外用剤です。医師から処方された外用剤を丁寧に使用して下さい。

え! ステロイドの軟膏は不安? そんな皆様は、次回の情報をお待ち下さい。  先頭に戻る

ワクチンで防ぐことが出来る病気 その3・・・流行性耳下腺炎(おたふく風邪)(2019/7/ 31)

 おたふく風邪は、ウイルス感染によって唾液腺(耳下腺など)に腫れや痛みが起こり熱が出ます。10100人に一人程度の患者に、脳にウイルスが入ってしまう髄膜炎が起こり入院しなければならなくなります。またさらに問題になる合併症に難聴があります。これは1000人に一人程度に起こり、治療法がありません。耳鳴り、めまいなどを伴うこともあり、生涯にわたり後遺症に悩まされる事になります。そこで大切なのが予防です。おたふく風邪にはワクチンがありますが、現在定期接種から外れており、子供には任意接種として自費で接種しなければなりません。ところがなんと、札幌市がすてきな決断をしてくれました。201981日より、1歳から211ヶ月までの初回接種に3000円の補助を札幌市が出してくれます。(札幌市のお知らせ)これを機会に、是非おたふく風邪のワクチン接種を受けて下さい。

え?「1000人に一人だったら確率が低いからきっと大丈夫!」って・・・? でも皆さん、宝くじで1000万円以上のお金が当たる確率は1000万人に一人だそうです。1000人に一人は決して低い確率ではありません。是非、札幌市の厚意に乗りましょう。    先頭に戻る

ワクチンで防ぐことが出来る病気 その2・・・風疹(三日ばしか)(2018/10/ 3)

 最近また風疹が流行しているという報道がされています。風疹に罹ると発熱し全身に発疹が出て、とても働ける状態ではなくなります。

 もし妊婦さんがこの感染症に罹ってしまうと問題はさらに大きくなります。その場合、おなかの中の胎児にも感染してしまい、先天性風疹症候群の赤ちゃんが生まれて来てしまいます。赤ちゃんは先天性心疾患、難聴、白内障、発達の遅れなどの障害を持ち、その影響は生涯にわたって続きます。妊婦さんが抗体を持っていればいいのですが、集団の中では一定数、ワクチンの接種歴があっても抗体が十分ではない方がいます。そのような方に感染させないためには、社会全体が十分な抗体価(抵抗力)を持ち、流行が起こらないようにする事が重要です。

 現在、1歳児と年長さん(小学校入学前)に合計2回のMRワクチン(麻疹と風疹の混合ワクチン)が接種されています。きちんと2回接種を受けることで本人が感染しないのはもちろん、社会の流行を防ぐための一翼を担うことになります。社会全体で抗体を持ち、次世代を担う赤ちゃんを守っていきましょう。もし自分が風疹の抗体を持っているかどうかわからない大人(特に男性)は、抗体検査など受けなくてもいいですから、MRワクチンを受けてしまって下さい。

 あなたの横に風疹抗体のない妊婦さんがいるかもしれません。  先頭に戻る

ワクチンで防ぐことが出来る病気 その1・・・細菌性髄膜炎(2018/ 7/26)

1歳未満の乳児は重症な細菌感染症に罹りやすく、その中で細菌性髄膜炎は赤ちゃんの命やその後の発達に影響が出る可能性のあるとても怖い病気です。原因菌として一番多いのはインフルエンザ菌b型(ヒブ)、その次が肺炎球菌です。その二つの感染を防ぐのがヒブワクチンと肺炎球菌ワクチンです。この感染症は乳児早期ほど罹りやすく、なるべく早く感染を防ぐ力(抗体)をつける必要があります。そこで生後2ヶ月から同時接種をして抗体をつけるのです。1本ずつ接種していると一番重症化するリスクの高い時期に抗体が間に合わない危険があるのです。生後3ヶ月では他のワクチンと合わせ4回も針を刺されて少しかわいそうですが、恐ろしい感染症に罹り後遺症を残してしまう方が遙かにかわいそうです。

ワクチンは「愛」です。  先頭に戻る

O-157感染症(2017/ 8/22)

埼玉県でO-157による食中毒が発生しました。O-157は病原性大腸菌の一種で、O-157に汚染されている食品を摂取すると、食中毒症状(嘔吐、下痢、腹痛、血便)が起こります。さらに怖いのは合併症である溶血性尿毒症症候群(HUS)です。貧血、血小板減少、腎機能障害が起こるため、重症なると輸血や透析が必要になります。また脳症が起こることもあり、命に関わる危険な感染症と言うことが出来ます。

ではO-157感染を防ぐには、何に気をつければいいのでしょうか。実は食品が汚染されていても腐敗臭がするなどの異常がなく、なかなか事前に察知することは難しいのです。ただ我々にも出来ることがあります。それは焼き肉の際に、よくお肉を焼くということです。生肉の表面にO-157が付着している場合があり、当然焼いてしまえばO-157は死滅します。ただ焼いたからといっても安心してはいけません。生肉に触った箸を使って焼けたお肉を食べると、結局O-157が焼けた肉に付着し体に入ってしまいます。「生肉はトング、焼けたお肉は箸」、どうぞこれを徹底してください。レアなお肉が好きという方、どうぞ表面はちゃんと焼いてくださいね。(豚肉のレアはダメです。当たり前ですけど念のため。)  先頭に戻る

子どもの運動発達で大切なこと (2019/ 3/28)

赤ちゃんの日々の成長に目を見はりつつ、期待と不安を感じながらの子育てをしているお父さん・お母さんが大勢いらっしゃることと思います。

赤ちゃんの発達では、首がすわるのかどうかにはじまり、運動発達についての心配が大きいのではないでしょうか。その中で、とても重要な事なのに見過ごされてしまいがちな点が、「うつ伏せが好きで、自分でお座りができるかどうか」です。大人が抱きかかえて、座らせるおすわり(大人がセットするので、“セット座位”といいます)はできても自分ではお座りができないもしくは、すぐに姿勢が崩れてしまうということはありませんか?セット座位しかできない赤ちゃんは、なかなか歩けるようになりません。

自力座位が苦手な赤ちゃんは、うつ伏せで寝かされるのを嫌がることが多いです。首がすわった後であれば、嫌がっても日中うつぶせで遊ぶ時間を多く作っていきましょう。お母さんも同じ目線になってうつ伏せ遊びを共有したり、お母さんやお父さんのおなかに乗せてうつぶせを経験させていくのもいいかもしれません。目覚めているときのうつ伏せ遊びは、自力座位やハイハイにつながり、赤ちゃんの運動発達や知的な発達にとってとても重要です。  先頭に戻る

褒めて育てるということ (2019/ 2/ 1)

「褒めて育てる」とよく聞きますが、「叱ってはいけない」というふうに勘違いしているお父さんやお母さんがいらっしゃるようです。

今回は、「褒めて育てる」について考えていきましょう。

ヒトは、褒められたり、努力してそれが報われたときに、うれしいと感じる脳の回路があります。この回路は、習慣性があり、もう一度同じ喜びを感じたい“と強く思うようになります。従って、「また褒めてほしい」の気持ちをエネルギーにして、こどもの望ましい行動を引き出していこうということが、褒めて育てるということの本当の意味ということになります。幼児期のこどものしつけでは、何がダメかを教えてもよい行動が何かを自分で判断して導き出せるわけではありません。ダメといわれて、どんな行動を大人が望んでいるのかを、こども自身が推理して結論づけるのはとても難しい事です。このため、「何がよかったのか」ということをストレートにこどもに伝える方が、こどもの望ましい行動をより簡単に引き出すことができるのです。

ものすごくよかったことでなくても、望ましい行動以外に今後増えて欲しい普通の“行動全般に対して、こどもがそうと気づくような、OKの一言をかけていくことも褒めて育てるに含まれます。

何がよくないのかではなく、何がよいのかをこどもに伝えていくことを意識してみましょう。  先頭に戻る

子どもの睡眠 その2(2018/ 3/ 1)

こどもの睡眠の質や時間が、眠気以外に日中の感情や集中力のコントロール、食欲や排便コントロールなどと関係していることから、どのようにかかわってこどもの睡眠を守るのかということが重要になります。今回は、良質な睡眠のためにできる生活上の配慮について考えていきましょう。

睡眠の質に大きく影響することの一つに「光」があります。昼間に日光をたくさん浴びて活動することで、疲労だけでなく夜間に分泌される睡眠ホルモン(メラトニンといいます)がしっかりと分泌されるため、良質な睡眠が得られます。また、寝ているお部屋に「光」があると、睡眠ホルモンが十分に働かなくなるので、寝ているお部屋は暗い方が望ましいです。スマートフォンやゲームも光を出しますので同様に避ける必要があります。

それ以外にも以下のような点が生活上の配慮として考えられます。

l   お部屋の温度や音に気をつけましょう:涼しくて静かなお部屋が寝やすい環境です。

l   15時以降の夕方にお昼寝をしないようにしましょう:夜に寝つきにくくなります。

l   可能な範囲で入浴のタイミングに注意しましょう:体温が高い状態では寝つきにくくなります。

うっかりカフェインはとっていませんか?:緑茶や紅茶飲料以外にもコーラや健康ドリンクなどにカフェインが入っていることがあるので、特に小さなお子さんに与えるときは成分を確認しましょう。  先頭に戻る

子どもの睡眠 その1(2018/ 2/ 9)

こどもの睡眠は、成長発達はもとより、情動や集中力のコントロールとも密接に関係しています。睡眠は、日中の身心の疲れをとるだけではなく、成長発達に必要な各種ホルモンの分泌もうながしていることはよく知られています。3歳児で夜間の睡眠時間が9時間を切ると、朝の食欲がなく、日中イライラとしていて集中しにくくなるといわれています。排泄(便秘)に関係する事もあります。

それでは、理想的な睡眠リズムとはどのようなものでしょう。就学前の幼児は10~13時間程度(8時間未満は推奨されません)、小学生で9~11時間程度(7時間未満は推奨されません)の睡眠が必要であるといわれています。大人の生活につきあわせたり、テレビの視聴や宿題の後回しで就寝時間が遅くなってはいませんか?  先頭に戻る

子供を車内に残さないで!(2019/ 5/ 24)

いよいよこれから、北海道は一番さわやかで過ごしやすい季節になってきます。天気の良い日にクルマでお出かけなんて最高ですね。でも・・・そのような中、毎年報道されるのが、クルマの中にお子さんを残して大人が外に出てしまい、子供が熱中症で亡くなってしまう悲しい事故です。車のエアコンが動いていればお子さんを車に残しても大丈夫と考えていませんか?もし何かの理由でクルマのエアコンが止まってしまったら?車内の温度はあっという間に50℃を超え、大人でも耐えられない暑さになります。クルマのエアコンという単なる機械に自分の大切なお子さんの命を預けるなんて・・・、絶対無理ですよね。

ちょっとの間だから・・・。寝ちゃってるから・・・。ダメです。子供を車内に残さないで!  先頭に戻る

白血病治療への協力は骨髄バンク登録だけではありません。(2019/ 2/ 25)

水泳選手の白血病報道で骨髄バンクに注目が集まっていますが、日常的に白血病患者さんの治療に協力できる手段はなんと言っても献血ではないでしょうか。その中でも成分献血に目を向けていただければと思います。全血献血はバスなどで行う事があり、なじみのある方も多いと思いますが、成分献血は各地域の血液センターでなければ出来ないため、経験された方はそれほど多くはないのではと思います。白血病治療では輸血が不可欠で、頻繁に赤血球や血小板の輸血を行います。血小板は献血されてから4日間以内に使用しなければならず、長期保存が出来ません。もちろん赤血球もニーズが多く、どちらも慢性的に不足しています。どうぞ献血することで白血病治療にご協力をお願いします。

私もまだ献血には協力できますが、骨髄バンクはもう数ヶ月で卒業です(年齢制限のため)。  先頭に戻る